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ANAの株主優待券をほぼ無料で手に入れる方法

ANAの航空券料金をほぼ半額にすることができる株主優待券。陸マイラーとしてマイルだけで飛行機に乗る方にとっては無用の長物かもしれません。しかし、特典航空券(マイルの無料航空券)だとプレミアムポイントが0になるってしまいます。

ANA上級会員を目指す方はあえて特典航空券ではななく、スカイコイン+株主優待券の割引でプレミアムポイントを貯めるというマイル生活を送っている方もいらっしゃいます。

 

今回はこのANAの株主優待券を安く手に入れる「クロス取引」を使った株主優待ゲットの方法とその注意点を紹介していきます。

 

ANAの株主優待券とは何か?

ANAの株主優待券はANA(ANAホールディングス/9202)の株主に対して毎年3月末、9月末の株主に対して提供される優待券です。

 

優待の内容は”国内営業路線片道1区間を割引運賃で利用可”となっています。一部例外がありますが、普通航空券と同じ扱いになるので直前の予約でも利用できるうえ変更も可能というのが大きな利点となっています。

 

SFC修行においてはプレミアムポイントの積算率が高いプレミアムクラスの株主優待割引のチケットを利用してPPを貯める修行をしている人も多いようです。

 

ANAの株主優待券を実質無料で手に入れる方法とは?

ANAの株主優待券は3月末、9月末の株主に対して提供されます。
極端なことを言うと「その日1日だけでも株主なら優待券がもらえる」ということになります。

 

実際には受け渡し日があるのでその数日前に株主である必要がありますが、権利付き最終日(その日株主になって入れば優待がもらえる日)に株を買って、その翌日(権利落ち日)に売れば、たった1日だけの株主でも株主優待がもらえます。
(参考:株主優待・配当金の権利取り基礎知識

 

ただし、株式相場はそのことを読んでいるので(周知の事実なので)、基本的にその1日で株価は理論上下落します。

もちろん、相場全体の動向によって差はありますが、基本的には株価は下がると考えてよいです。

 

クロス株取引で「買い」と「売り」を同時に出して優待だけもらう

このテクニックを使うにはまず「信用取引口座」が必要になります。
信用取引というのは、現金などを担保に証券会社から資金や株式を借りる取引が可能になります。今回はその中でも証券会社から株を借りて売る「空売り」というものを活用します。

 

なお、信用取引については「初めての方のための信用取引講座」というサイトが親切で分かり易いです。

 

空売りって何?

空売りというのは証券会社から株を借りて先に市場で売却し、その後、市場で買い戻すなどして同数の株を証券会社に返して差額をやり取りするという取引です。空売りによって「相場が下落する場合でも投資によって利益が出せる」ようになります。

 

クロス株取引ってなに?

クロス取引と言うのは「買い」と「売り」の注文を組み合わせることです。
今回の例では、普通にANAの株を買った上で、信用取引でANAの株を空売りするという取引になります。たとえば、1000株のANA株の買いと1000株のANA株の空売りを組み合わせることになります。

 

これでどうなるの?

クロス株取引によって株価に対してあなたのポジションが「中立」になります。
つまり、翌日株価が下落するとしても、買っている株は損しますが空売りをしている株の方が利益が出ます。たとえば、翌日(権利落ち日)のANA株が3円下落したとすると、買い注文は3円×1000株の損をしますが、売り注文分は3円×1000株の利益が出るのでトータルで損益ゼロになります。

 

株主優待はこれでもらえるの?

この方法だと「配当金」はもらえません。配当金分は配当落調整額という形で清算されることになっています。ただし、この分は買っている分と売っている分での清算となるのでリスクはありません。
株主優待券については空売りをしていても没収されることはありません。

 

株の売買手数料と1日分の信用取引の貸し株料が発生しますが、ネット証券なら数百円くらいで済むはずです。それを除けば事実上株主優待を「無料」で手に入れることができます。

 

リスクは無いのか?

あります。

 

時々、上記の方法をリスクを説明せずに猛プッシュしているサイトもありますが、場合によってはかなりのリスク取引になることもあるのでご注意ください。

 

それは「逆日歩」のリスクです。
逆日歩というのは信用取引の空売りが極端に増えた時に発生する費用です。これは発生するかどうかは後になってみないとわかりません。

 

ANAホールディングスの過去の逆日歩情報をみてみましょう。

 

2013年9月末:1株当たり1.15円の逆日歩 (1枚当たり1150円)
2014年3月末:1株当たり0.5円の逆日歩 (1枚当たり500円)
2014年9月末:1株当たり0.1円の逆日歩 (1枚当たり100円)
2015年3月末:1株当たり0.65円の逆日歩 (1枚当たり650円)
2015年9月末:1株当たり4円の逆日歩 (1枚当たり4000円)
2016年3月末:1株当たり0.4円の逆日歩 (1枚当たり400円)
2016年9月末:1株当たり0.15円の逆日歩 (1枚当たり150円)
2017年3月末:1株当たり1.5円の逆日歩 (1枚当たり1500円)

 

毎回のように逆日歩が発生しています。この逆日歩は空売りしている人が負う必要があります。

 

たとえば、2015年9月に1000株(株主優待券1枚)をクロス株取引でゲットしようとした人は、4000円分を逆日歩として支払う必要があったということになります(+株売買の手数料+貸株料)。

 

ANAの株主優待券は1枚当たり金券ショップで5000円弱で買えることが多いということを考えるとトントンといったところでしょうね。

 

実際には高めの逆日歩が生じたのは2015年9月末だけで他のケースでは少額で済んでいるとも言えますので、チャレンジする価値は十分にあると思います。

 

個人的には手数料も安く、信用取引口座の開設も可能な「SBI証券」か「カブドットコム証券」の利用がお勧めです。

 

なお、証券会社に口座を持っていない人は「無料の資料請求や口座開設でポイント(ANAマイル)を貯めまくる」でも紹介したようにポイントバックサイト経由で口座を作るようにしましょうね。たとえばSBI証券は「ハピタス」の場合2000ポイント(ANAマイル換算1800マイル)くらいもらえるので、上手にポイントサイトも利用しましょうね。

 

また、より上級編になりますが、一般信用取引と言うちょっと特殊な信用取引を利用することで上記逆日歩のリスクをゼロにできる投資方法もあります。

 

詳しくは「株主優待のタダ取り(クロス取引・つなぎ売り)して無料で株主優待だけを受け取る方法」や「1日だけ株主になって株主優待だけをタダでゲットする方法と注意点」で解説されています。

 

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